シャーロック・ホームズの名言や推理の考え方まとめました

寄留患者

ごまかし

「そちらがぼくをごまかそうとなさっているかぎり、こちらもご相談に応じるわけにはいきまんね。アドバイスなら、こう言っておきましょう──真実をお話になることです、と」

相手の話しに納得出来ないため、相談に応じることを拒否するホームズ。

これは相手が誰であろうと変わらない、ホームズの一貫した姿勢となる。

正義

「ねえ警部、正義の剣はなお健在であり、いずれその応報を果たしてくれるものと、ぼくなんかはそう信じているんだけどね」

具体的なことはネタバレになるため省略するが、卑劣漢は最終的に報いを受けると考えているホームズ。

それは希望であり、また自分の使命と考えているかもしれない。

ギリシャ語通訳

兄弟

「なぜって、兄弟のマイクロフトが、ぼく以上によくその資質をそなえているからだよ」

自分の能力は遺伝によるものが大きいと、ワトスンに語るホームズ。

理由として兄の存在を挙げているが、ホームズに兄がいることを知らない人は多いのでは?

謙遜

「ぼくはね、ワトスン。謙遜を美徳のひとつに数える一派に与しないんだ。厳密な論理家にとっては、あらゆる事象はすべてあるがままにとらえられるべきであって、自分を過小評価するというのは、自己の能力を誇大に評価するのとおなじく、真実から遠ざかるものにほかならない」

謙遜という行為を否定するホームズ。

これを読むと、イギリスにも謙遜を美徳とする一派がいるのですね。

探偵術

「ぼくが言ったのは、彼が観察および推理にかけてはぼくよりすぐれている、ということさ。探偵術というものが、安楽椅子にかけたまま推理を働かすことで始まり、かつ終わるものであるのなら、それなら兄は古今に比類ない大探偵になっていただろう」

ホームズの兄に対する評価になる。見方を変えれば、自身の探偵術に対する自負とも感じる。

不思議

「まあね。すでにこれだけの事実が判明してるんだから、残りがつきとめられなければ、むしろ不思議なくらいさ」

依頼人から事情を聞き、捜査を始めるホームズ。

ワトスンに対して、いつものように自信を語っている。

海軍条約事件

決定的瞬間

「きみは決定的瞬間にきあわせたよ、ワトスン。もしこの試験紙が青のままなら、万事問題なし。だがもし赤く変わるようなら、ひとひとりの命にかかわるんだ」

実験の途中に来合わせたワトスンに対して、ホームズが語ったこと。

相変わらず実験中のホームズは、大げさな話し方をする。

警察

「警察というところは、事実を集めるという点では、なかなか有能ですから──ただあいにく、集めたそれを有効に使いこなせるとは、必ずしも言いきれない」

ホームズによる警察評になる。相変わらず辛辣ですね。

疑い

「疑っていますよ、ぼく自身を──あまりにも早く結論に到達してしまったことについて、です」

依頼人から疑っている人を聞かれた時、ホームズが返したこと。

ホームズ本人は事実を話しているだけだが、言われている方はイラッとするかも?

灯台

「とんでもない、灯台だよ! 未来を照らすかがり火があれだ! 種をつつむ莢だと言ってもいい──それぞれに、光り輝く小さな種子が何百、何千と詰まっている。やがて莢がはじけると、わが英国の未来という、より賢く、よりすばらしい種がとびだしてくるんだ」

公立小学校を見たホームズがワトスンに語ったこと。

自分以外に無関心に見えるホームズだが、意外と未来を考えている。

犯罪

「およそ犯罪のうちでももっとも追求の困難なのは、無目的な犯罪だ。だが、今度のこれは、けっして無目的じゃない」

無目的の犯罪の解決が難しいことを語るホームズ。

「なぜ?」が分からないと、判断が難しいですからね。

可能性

「ひとつの可能性というだけだよ──ただしその可能性をまったく排除してしまうわけにもいかない」

可能性は低いがゼロではない点をワトスンに語るホームズ。

事実ではなく感情で排除してしまうと、論理的とは言えないですからね。

刑事

「今度のこの事件をうまくかたづけたいと思うなら、ぼくを敵にまわすのでなく、協力したほうがよほど得になるはずだ」

敵対的な態度をとる刑事に対して、ホームズが語ったこと。

今までの多くの事件で、ホームズは名を出さずに警察に協力している実績も話している。

どじ

「なに、ほんのかすり傷だ──しかもぼく自身のどじで、自業自得さ」

少しケガをした状態で帰ってきたホームズ。自分の失敗は意外と隠さないホームズだった。

芝居

「こんなやりかたでいきなり持ちだすのは、ちょっと悪戯が過ぎましたか。しかし、このワトスンならよく知ってますが、ぼくはなにかにつけて、芝居がかったおまけをつけずにはいられない性分でね」

ある悪戯を実行したホームズ。相手が驚く姿が、何より好きなホームズだった。

証拠

「この事件でなによりむずかしかったのは、あまりにも証拠がありすぎるということでした。そのため、肝心な点が、がらくた同然の筋ちがいなものに埋もれ、隠されてしまっている。示された多くの事実のうちから、われわれはまず本質的と思えるものを抜き出し、しかるのちにそれをつなぎあわせて、ひとつながりの筋の通ったものに再構築する必要があった。そして再構築した結果がこの、じつに驚くべき出来事の連鎖だったわけです」

証拠が多すぎることによって、返って混乱していたことを話すホームズ。

「情報は多ければいい」と考えている人への、警鐘とも言えますね。

最期の事件

危険

「いいかいワトスン、きみはぼくという人間をよく知ってるから、ぼくが神経質な男なんかじゃぜんぜんないことぐらい承知してるだろう。だが反面、危険が身に迫っているのに、それを顧みないというのは、勇気じゃなくて蛮勇、ただの愚か者にすぎない」

何かを恐れているように見えるため、ワトスンが聞いた時にホームズが返したこと。

何を達成しても、自分が害されたら意味ないですからね。

モリアーティー教授

「その男はロンドンをわがもの顔に支配しているのに彼のことを聞いたことのあるものは、だれひとりいない。彼を犯罪界における最高峰たらしめているのは、まさにその点なのさ。ぼくはね、ワトスン、あの男を打ち負かし、社会から排除することができたら、そのときこそがわが職業生活の頂点となるだろうし、以後は安んじてもうすこし平穏な生活にひきこもれる、そう思ってもいるんだ」

「きみのことだから、ワトスン、ぼくの能力のほどはよく知ってくれていると思うが、そのぼくにして、三ヵ月が過ぎるころには、ついにこの自分と知的に拮抗する手ごわい敵とぶつかったのだ、そう認めざるを得なかった。相手の技倆への賛嘆の念が、肝心の犯罪への憎しみすら、つい忘れさせたほどだ」

宿命のライバルとも言える、モリアーティー教授のことを話すホームズ。

その存在を驚異と感じているのと同じぐらい、倒すべき敵として認めている。

名勝負

「ねえワトスン、これまでの双方の沈黙の闘いをもし詳細に書き綴ることができたら、それこそ探偵術の歴史上最高の、丁々発止の名勝負物語になっていたはずだよ」

モリアーティー教授との闘いについて、ワトスンに語るホームズ。

自分自身にとっても、最高に楽しい時間なのかもしれない。

知的水準

「あのねえワトスン、あの男はぼくと知的に同水準にある、そう言っただろう。その意味がまだよくわかっていないようだな。かりにぼくが追う側だったら、この程度の障害であきらめてしまうなんて、きみだってまさか思やしないだろう? それじゃあんまりあいつを見くびりすぎてるというもんだ」

モリアーティー教授の追跡から、必死で逃れているホームズが語ったこと。

認めているがゆえに、それの驚異も理解しているホームズだった。

一生

「ねえワトスン、これまでのぼくの一生は、まるきり無為に過ぎたわけでもなかった──自分でもそう言ってさしつかえないと思ってるんだ。たとえ今夜かぎりでぼくの人生の記録に終止符が打たれたとしても、なおぼくはそれらを心平らかにながめられると思う。ロンドンの空気は、ぼくがいたおかげでずいぶん清められた。一千にも余る事件を扱ってきながら、一度としてこの自分の知力を、まちがった方向には使わなかったという自負もある。近ごろつくづく思うんだが、できるものなら今後は、人工の度がきわまったいまの社会状態から生まれる浅薄な問題よりも、<自然>によって提起される問題をこそ究めてみたい。いつの日かぼくが、このヨーロッパに生まれた最凶、かつもっとも腕のいい犯罪者をとらえるか、滅ぼしさるかして、わが職業人生を有終の美で飾るとき、そのときにはワトスン、きみの事件記録にも終止符が打たれることになるだろうね」

モリアーティー教授との最終決戦に向けて、自分の一生についてワトスンに語るホームズ。

少し長いですが、全文載せてみました。

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