シャープ復活に見る日本企業と外資系企業の違いについて考える

シャープが2018年4月26日に発表した連結業績が、最終損益702億円の黒字を計上した。

これは4期ぶりの黒字転換となる。

元ネタはこちら

→シャープ副社長「黒字化は戴社長のリーダーシップ」

今回はこの件について考えてみる。

私は経営者ではなく、また経営に詳しい訳でもない。あくまで個人的主観とする。

感想と考察

「倒産するのでは?」とまで追いこまれた企業が、たった1年と少しでの復活となる。

もちろんこれは鴻海精密工業の傘下に入ったことが大きい。

また記事にも書いているように「戴社長のリーダーシップ」も大きいのだろう。

ただこれだけを見て外資系が良く、日本企業が悪いと短絡的に考えたくない。

個別にいろいろと考えていく。

日本の経営方法はダメなのか?

今回の結果だけを見ると、「日本式の経営がダメ」という結論が考えられる。

しかしその発想は間違っている。

あくまでダメだったのは「シャープの経営陣」であり、「日本式経営」がダメな訳ではない。

外資系は優れているのか?

今回の結果だけを見ると、「外資系の傘下に入るのが良い」と考えてもおかしくない。

しかしあくまで「シャープが鴻海の傘下」に入ったのが、成功しているだけ。

決して外資系の傘下に入ることが、正しいわけではない。

なぜ回復できたのか?

個別にシャープを取材したわけではないので、細かい理由は分からない。

ただこの記事を見る限り、「販売能力の差」と考える。

決して新製品などの、特別な事情があったとは考えない。

日本人の感覚としては、「優れた製品」が非常に重視されている。

他の国の感覚では、「売れる商品」が重視されている。

極端に言えば、売れているとしても、自分の製品より能力が下になっていれば、馬鹿にする
風潮を感じている。

これは俗にいう、「負け犬の遠吠え」以外の何物でもない。

リーダーシップについて

状況が悪くなった時、強いリーダーシップは効果を発揮することが多い。

そしてそれを望む風潮もある。

確かに経営に対する影響力が分散していると、一つのことを决めるにも時間がかかる。

それに対して権力を集中すると、何ごともスピーディーに展開できる。

そのため「強いリーダーシップは正しい」と考えがちになる。

しかしその考え方に固着するのは、必ずしも正しくない。

強いリーダーシップは、劇薬の要素も含むことを知る必要がある。

優秀な人間がリーダーシップを取っていたとする。

当然、初めは上手く機能する。

しかしその人が、今後も優秀とは限らない。

人である以上、判断ミスをすることもある。

しかしその時、全ての判断をトップに任す体質が出来ていると、方向性を変えることが
出来ず、一気に凋落してしまう。

ただその危険だけを考えて権力を分散すると、今と同じになり無意味となる。

ではどうすればいいのか?

少し話を離れるが、古代ローマは帝国に移行する前、多数決を採用していました。

しかし戦争などの特別な時期や場所では、将軍に独自の判断で全てを决めることを許して
いました。

そして戦争が終わると解除して、元の多数決の方法を採用する。

このように通常時は、多くの意見を結集するほうが良いのです。

ただ今回のシャープのような緊急時には、強いリーダーシップが効果的になる。

そして強いリーダーシップの弊害をもう一つ上げれば、周りの人が考えなくなること。

ただ着いて行けばいいと考えてしまうこと。

これほど怖いことはない。

まとめ

いろいろ書いてきたが、外資系には日本企業にはない魅力があるのも事実だ。

そのため日本企業はプライドなど捨てて、優良な外資系のマネをしなければいけない。

いままでの日本企業は、外国にマネされることばかりを気にしていた。

しかし100年前の日本は、他国の技術をマネることに全力を尽くしていたはず。

それをしなくなったのは、無駄なプライドのせいだと考えている。

また各企業ごとに得意不得意があるはずだが、協力することをためらっているように感じる。

「どちらが主導権を握るか?」などの権力争いを重視して、大切なことを見ていないように
感じる。

今回のシャープの事例を見れば分かることだが、日本企業が劣っている訳ではない。

ただ有効に活用できていないだけ。

各企業が「変なプライドを捨てて、実を取る戦略」に切り替わることを希望する。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。